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【飲食店】閉店・廃業する際の手続きについて解説


さまざまな事情から、飲食店を閉店せざるをえない状況になってしまうこともあります。そんなとき、どのような手続きを取ればいいのかわからないといった経営者も多いはずです。開業前から閉店の事を考えるのはよくないですが、あらかじめ閉店するにもお金と時間がかかることを知っておく必要があります。

そこで今回は、飲食店における閉店・廃業する際の手続きについて解説していきます。

飲食店を閉店する際は費用が発生する?

飲食店を閉店するためには、閉店する費用が必要になってきます。具体的にはどのような費用が必要なのが説明します。

保証金償却費

一般的に保証金の20%、または家賃の1~2ヶ月程度が償却費として掛かります。地域によってその割合は異なるので、契約書をよく確認することが必要です。

退去するまでの家賃

大家・家主への退去通告は、退去する3~6ヶ月前に行うのが一般的になります。当然、閉店を決意してから退去するまでの家賃を支払う必要があります。

原状回復費

賃貸契約よって原状回復の範囲は異なります。例えばスケルトンの状態まで戻すには、目安として坪あたり10万円の費用がかかります。ただし路面店か空中店舗かによって費用が異なるので注意が必要です。

その他、廃棄処分費やリース品の残債務の支払いなどがあります。通常、賃貸契約をする際、家賃10か月分ほどの保証金を入れるので、「閉店資金」は、保証金-(保証金償却費+家賃+原状回復工事費+α)となります。ただ保証金は最後に戻ってくるので、工事費や廃棄処分費は先に確保しておく必要があります。

飲食店廃業に必要な届け出や手続き

それでは、飲食店廃業に必要な届け出や手続きについて、以下説明していきます。

保健所

所轄の保健所へ「廃業届」を提出し、「飲食店営業許可書」も返納します。提出期限は廃業日から10日以内が多いようです。書類形式も保健所によって異なるので、所轄の保健所で確認してください。電子申請での手続きが可能なところもあるようです。

警察署

「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」を提出している店舗は、所轄の警察署に廃止事由を記した「廃止届出書」を、廃業日から10日以内に提出します。「風俗営業許可証」を保持している場合には、「返納理由書」とともに、所轄の警察署へ営業許可書を返納します。こちらも、廃業したら速やかに返納することが求められており、廃業日から10日以内となっているところが多いようです。詳しくは、所轄の警察署に確かめるようにしてください。

なお、許可証は、記念にとっておいたり、ほかの人に譲ったりすることはできません。手続きを怠ると「30万円以下の罰金」といった罰則を受けることがありますので注意してください。

消防署

廃業日を解任日として「防火管理者選任(解任)届出書」を提出します。用紙は所轄の消防署で取得してください。提出期限は特に定められていません。開業時に提出した「防火対象設備使用開始届」に対する停止届のようなものはありません。

税務署、税事務所

「個人事業の開業・廃業等届出書」を、所轄の税務署へ廃業日から1ヶ月以内に提出します。都道府県税事務所へも廃業を届け出なければなりませんが、届出書の名称や提出期限は都道府県によって異なりますので、所轄の税事務所に問い合わせましょう。

「給与支払い事務所等の開設・移転・廃止届出書」は、従業員を雇用していたり、家族が青色専従者であったりした場合に、営業廃止日から1ヶ月以内に提出が必要です。所得税の青色申告が承認されていた場合には、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を、青色申告をとりやめた翌年の3月15日までに提出します。消費税の課税事業者であった場合には、廃業後、速やかに「事業廃止届出書」を提出しなければなりません。

公共職業安定所

雇用保険に加入していた場合には、「雇用保険適用事業所廃止届」と、「雇用保険被保険者資格喪失届」および「雇用保険被保険者離職証明書」を、廃業の翌日から10日以内に提出します。「雇用保険被保険者離職証明書」は3枚複写式の専用用紙で、公共職業安定所の窓口で取得するかHPよりPDFでダウンロードする必要があります。

日本年金機構(年金事務所)

雇用保険や健康保険に加入していた場合には、「雇用保険適用事業所廃止届の事業主控」のコピーおよび「健康保険・厚生年金保険適用事業所全喪届」を廃業日から5日以内に提出する必要があります。

労働基準監督署

雇用保険、労災保険のいずれかの労働保険に加入している場合には、「労働保険確定保険料申告書」を事業の廃止又は終了の日から50日以内に提出します。所轄の労働基準監督署のほか、所轄の都道府県労働局や日本銀行(本店、支店、代理店及び歳入代理店)において提出することができます。申告書が見当たらない場合には、所轄の労働基準監督署から郵送してもらいましょう。

公共機関(電気・ガス・水道など)

前もって、解約日(契約の最終日)を電話で告げることで完了します。これを怠りますと使用量は発生しなくとも基本料金は発生してしまいます。少額だからと甘く見て放置する方がいますが、追徴金など大変なことになりますので忘れずに手続きをしてください。幸いにして、次にその飲食店を引き継ぐ方や、新規の契約をする方が各公共機関に使用開始の連絡をした時点で各公共機関から確認の連絡が来ることもあります。

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その他、飲食店廃業に際しての対応について

届け出や手続き以外にも、飲食店廃業に際しての対応しなくてはいけない事は多いです。ここからは飲食店で多い廃業の際の詳細をお知らせします。

飲食店の廃業時に借入金がある場合はどうなるのか?

飲食店を開店する際、日本政策金融公庫や信金、地銀などの金融機関で融資を受ける方は大勢いらっしゃいます。

万が一、返済期間中に閉店を余儀なくされた場合は、仮に、月々の支払いを廃業後も続けることができたとしても、必ず金融機関の窓口を訪ねて事情を説明してください。なぜなら、金融機関から見たら融資の対象がなくなるわけですから、お金を貸している趣旨が異なってくるからです。

なぜ報告をした方がいいのかと言えば、先々飲食店を再開する際にプラスになるからです。事情があって閉店したにもかかわらず、月々の支払いを怠らず完済していれば、次に融資を申し込んだ際の評価が格段に高くなります。もし、何も言わずに閉店し、返済が滞ることにでもなれば、結果がどうなるかは想像に難くないでしょう。

飲食店の廃業時にリース契約が残っている場合

月々の支払金額があまり負担に感じていないからか、ついその残債を忘れがちなるのがリースです。調べてみたらリースの残債が100万円単位で残っていたというケースも多くあります。

当然ですが、お店を廃業する場合、リースの清算を行う必要があります。ただし実際、廃業をする際に、リース契約の残債が多く、一括で清算することが不可能な場合も数多くあります。リース会社も、一括返済が不可能だと分かれば別の方法を提案をしてきます。例えば、リース対象となった機器をリース会社が引き上げた後、毎月のリース料を満額になるまで払い続ける金銭消費貸借契約のような扱いです。

まれに、リース物品を売って返済の足しにしたいと考える方がいますが、そもそもリース機器の所有権はリース会社にありますから、第三者に転売はできません。居抜き店舗を売買する現場で、リース物品であることを告げずに内装や厨房機器の売買契約を結び後でトラブルになることがあります。リース機器は勝手に売れないどころかリース会社が引き上げてしまうことを忘れないでください。

従業員への解雇通告

お店の閉店により従業員を解雇するときは、30日前までに解雇通告をおこなわなければなりません。これは労働基準法で定められています。万が一急な閉店となってしまった場合には十分な説明と誠意ある対応が大切です。従業員のその後の人生にも関わるため、30日前は関係なく閉店が確定した段階でできるだけ早めに伝えてあげると良いでしょう。

お客様に閉店の報告

これまで来店してくださったお客さまに感謝を伝えるためにも、閉店のあいさつは重要です。張り紙やHP、SNSなどで閉店日も含めてお知らせしておきましょう。頻繁には来られない方のため早めに告知しておくのがおすすめです。

まとめ


いかがでしたでしょうか?今回は、飲食店における閉店・廃業する際の手続きについて解説しました。

事業というものは、開始時だけではなく、廃業時にもエネルギーが必要です。廃業のための手続きも数多くあるため、漏れがないように気をつけるようにしてください。また、手続きの際に持参すべき必要書類は、手続きと提出先によって異なりますので、事前に確認することを忘れないようにしましょう。

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