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起業・開業後に発生する税金とは?個人事業主と法人それぞれ解説


飲食店を開業する場合、個人事業主として起業するほうが多いですが、中には法人で起業する方もいます。そして個人事業主か法人として起業するかで、発生する税金と届出書類が異なります。

今回は、起業後に発生する税金について、個人事業主・法人それぞれの場合での内容について解説していきます。

個人事業主として起業した場合にかかる税金と手続き

個人事業主として起業した場合にかかる税金

所得税

個人事業主として起業して収入があった場合、まずは所得税が発生します。所得税は、事業所得の金額に基づいて計算されます。事業所得とは事業で得た収入から必要経費を差し引きして計算します。この事業所得から各種所得控除を差し引きした課税所得に税率をかけて、所得税を計算します。各種所得控除とは、扶養控除や生命保険料控除のことで、扶養者が家族にいるか、生命保険に加入していかという個々の事情により異なります。また、税率は課税所得の金額により異なり、課税所得の金額が大きくなるほど税率は高くなり、課税所得の金額が小さくなるほど税率が低くなります。所得税は、毎年2月16日から3月15日までの確定申告の時期に納付します。

住民税(市県民税)

住民税は都道府県民税と市町村民税の総称です。住民税は基本的には所得税と同じように計算されるのですが、生命保険料控除、基礎控除などの所得控除の金額が所得税とは違います。所得税は所得の金額に応じて税率に異なりましたが、住民税の税率は都道府県民税と市町村民税を合わせて10%です。サラリーマンの時とは違い、給料から天引きされることはありません。市町村から郵送される納付書を使って、自分で住民税を納付する必要があります。

個人事業税

個人事業主にかかる税金として、個人事業税が発生します。個人事業税は、収入金額から必要経費と事業主控除(290万円)等を差し引きした金額に、税率をかけて計算されます。税率は、事業の種類により異なりますが、3%から5%です。確定申告書を提出していれば、事業税申告書は提出不要であり、都道県税事務所から納税通知書が送付されてきます。個人事業税は、毎年8月31日と11月30日の2回に分けて納付します。

源泉所得税(従業員を雇い、給料を支払っている場合)

個人事業主として従業員を雇い、給料を支払っている場合、通常、給与を支払った月の翌月10日までに源泉所得税を納付します。この源泉所得税は源泉徴収税額表に基づき計算し、納付書に金額を記載して、毎月納付することになります。ただし、納付特例の適用を受けている場合、1月から6月分を7月10日までに、7月から12月分を翌年1月20日までにまとめて支払うこともできます。

消費税(納付義務がある場合)

消費税はモノの販売やサービスの提供などに対して発生する税金です。消費税はサービスの提供などをして預かった消費税から、モノの購入などをして支払った消費税の差額を納付します。預かった消費税が10,000円、支払った消費税が6,000円の場合差額の4,000円が納付になります。

消費税は個人事業主であれば、誰もが納付するわけではなく、基本的には2年前の課税売上高が1,000万円を超えた場合に納税義務が発生します。現実には違った納税義務の判定がありますが、2年前の課税売上高が1,000万円以内であれば、消費税の納税義務はないでしょう。

個人事業主として起業した場合に必要な届け出書類

個人事業主として、起業・開業時に発生する所得税、源泉所得税、消費税に関して、必要な届出書類は以下のものです。

 

◇所得税
  • 個人事業の開廃業届出書
  • 事業を開始した場合、事業所等を開設等した場合、事業を廃止した場合

  • 所得税の青色申告承認申請書
  • 青色申告の承認を受ける場合

  • 青色事業専従者給与に関する届出書
  • 青色事業専従者給与額を必要経費に算入する場合

  • 所得税(消費税)の納税地の変更に関する届出書
  • 住所地を代えて事業所等の所在地等を納税地とする場合(それぞれの税務署に提出)

  • 所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書
  • 棚卸資産の評価方法及び減価償却資産の償却方法を選定する場合

 

◇源泉所得税
  • 給与支払い事業所等の開設・移転・廃止届出書
  • 給与等の支払いを行う事業所等の開設、移転又は廃止した場合(個人事業の開廃業等届出書を提出する場合を除く)

  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
  • 給与の支払い人員が常時10人未満である給与等の支払者が、給与等から源泉徴収した所得税の納期について、年2回纏めて納付をするという特例の適用を受ける場合

 

◇消費税
  • 消費税課税事業者選択届出書
  • 免税事業者が課税事業者になることを選択する場合

  • 消費税課税期間特例選択届出書
  • 課税期間の短縮を選択する場合

  • 消費税簡易課税制度選択届出書
  • 簡易課税制度を選択する場合

収める方法について

まず所得税ですが、事業所管轄の税務署に確定申告書を提出することで申告します。確定申告書は、毎年12月から1月の間に事業主の元へ郵送されます。万が一届かない場合は、まずあなたが開業届を出したのか確認しましょう。(開業届を提出していない場合は、郵送されません)同じ時期に税務署に行けば確定申告書の入った封筒がもらえます。また、国税庁の公式ページからダウンロードすることも可能です。

その他の税金については、時期が来れば郵送で納付書が到着します。バーコード付きであればコンビニでも支払いが可能です。それ以外は、期日までに銀行で振り込みをしましょう。

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法人設立で起業した場合に発生する税金と手続き

法人設立で起業した場合に発生する税金

法人税

法人設立で起業した場合に発生する税金が、個人事業主の場合と大きく異なるのは、所得税ではなく、法人税になることです。法人税は、所得税より税率が低くなる傾向があります。よって、起業当初から利益が見込める場合、個人事業主ではなく、法人を設立して、所得税ではなく、法人税のほうが、税金が安くなる場合があります。法人税の計算手順としては、まず会社の利益をもとにして申告調整を行い、法人税法上の所得金額を計算します。この作業は、法人税の申告書の別表四というもので行います。そして、法人税法上の所得金額に法人税率を乗じて法人税を計算します。この作業は、法人税の申告書の別表一というもので行います。

法人住民税と法人事業税

法人税の他に、法人住民税と法人事業税がかかります。法人住民税と法人事業税は、法人税と合わせて、損益計算書に記載されます。法人住民税は、法人税の地方税で、会社の規模に関わらず課せられます。法人住民税は、法人税割と均等割から構成されます。法人税割は、法人税の額に住民税の税率を乗じて計算されます。住民税の税率は、東京都23区の場合で、法人税額が10百万円以下の場合は12.9%、10百万円以上の場合は16.3%です。その他、地方法人税が法人税額の4.4%課されます。均等割は、資本金の金額と従業員の数により異なりますが、最低でも7万円かかります。よって、赤字の法人で、法人税がかからない場合でも、法人住民税の負担が必要です。

また、法人事業税は、資本金1億円以下の中小法人は、所得金額を課税標準とした所得割が課せられます。資本金1億円超の法人の場合は、所得割に、さらに付加価値割が課せられます。

源泉所得税

法人の場合でも、従業員に対する源泉所得税の納付が必要になります。計算方法と納付の時期は、個人事業主の場合と同様です。

消費税(納付義務がある場合)

法人が預かった消費税から支払った消費税を差し引いた金額を納付します。現在は10%になります。出資金が1,000万円以下の場合は創業して2年間は納税が免除されます。また課税対象の期間中の売上高が1,000万円以下の会社も免除になります。納付の時期は、決算月から2ヶ月以内になります。

法人設立に必要な届け出書類

法人を設立して、起業・開業時に発生する法人税、源泉所得税、消費税に関して、必要な届け出書類は以下のものです。
 

◇法人税
  • 法人設立届出書
  • 設立日以後2ヵ月以内に納税地の所轄税務署長に提出
    ①定款等の写し
    ②設立の登記の登記事項証明書
    ③株主等の名簿の写し
    ④設立趣意書
    ⑤設立時の貸借対照表
    ⑥合併等により設立した時は、被合併法人等の名称及び納税地を記載した書類

  • 法人税の青色申告の承認申請書
  • 青色申告の承認を受ける場合

  • 法人税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書
  • 棚卸資産の評価方法及び減価償却資産の償却方法を選定する場合

  • 法人税の有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出方法の届出書
  • 有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出方法を選定する場合

 

◇源泉所得税
  • 給与支払い事業所等の開設・移転・廃止届出書
  • 給与等の支払いを行う事業所等の開設、移転又は廃止した場合(個人事業の開廃業等届出書を提出する場合を除く)

  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
  • 給与の支払い人員が常時10人未満である給与等の支払者が、給与等から源泉徴収した所得税の納期について、年2回纏めて納付をするという特例の適用を受ける場合

 

◇消費税
  • 消費税の新設法人に該当する旨の届出書
  • 新設法人に該当する事となったとき

収める方法について

法人税などの納付方法ですが、郵送された納付書を使って金融機関の窓口で支払うことができます。また、税務署の納付窓口やコンビニエンスストアでの納税、電子納税手続きをしていればインターネット経由で納税をすることも可能です。

まとめ


個人事業主、法人ともに起業するとサラリーマンとは違い様々な税金が発生します。法人の税金は基本的には事業年度終了の翌日から2月以内が納付期限のため、納税が集中してしまいます。一方、個人事業主の納付期限は税目によって、様々なため納付漏れがないようにしましょう。

ちなみに発生する税金に関しては、各種届出書の税務署への提出が必要になります。届出書は専門的な内容が多いので、分からない場合は税理士などの専門家に確認するようにしましょう。

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